釣具店勤務経験の有る筆者が伝えたい、釣具店へオーバーホール(以下O.H)を含むアフターサービスを依頼する際に、憶えておくと役に立つ知識をご紹介しようと思います。
予算の提示が可能
一度でもリールのO.Hや修理に預けたことのある方はご存じかも知れない内容ですが…リールやその他釣具を修理に預ける際には、予算を提示できる。
・〇,〇〇〇円を超える場合は修理不要&返却希望
もしくは
・〇,〇〇〇円を超える場合は要見積り
こんな形での依頼が可能です。もちろん予算無しの丸投げでも問題は有りません。
新品購入から数年間ノーメンテナンスで酷使していた様なリールは、摩耗・劣化により要交換となる部品の点数が多くなることで高額になりがち。
思っていた以上の金額を請求されてしまった、という事態を回避するために予算金額は設定しておくと間違いはありません。
では次項目、修理・O.Hの見積もり依頼について解説致します。
見積もりを希望する際の注意点
① 納品までの時間が長くかかる
1. 店舗からメーカーへリールを発送
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2. メーカーへ到着&分解・見積り
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3. メーカーから店舗へ見積書FAX
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4. 店舗からお客様へ見積りTEL
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5. 店舗からメーカーへ可否のFAX送信
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6. メーカーが作業へ着手
2の見積りと3、4、5 の業務がプラスされるため、筆者の経験では納品までに1週間ほどの日数が上乗せとなるケースが多く、場合によっては2週間ほど延びたケースも有りました。
地域によりますが、通常であれば釣具店からメーカーへの出荷日から10営業日(2週間)ほどで店舗へ戻ってくるものが、15営業日(3週間)になることが多かったですね。
O.Hはオフシーズン中に依頼することが多いでしょうけれど、シーズン中で毎週のように釣行する方にとっての1週間ロスはとても勿体ない。
② 修理をせず返却を希望すると 見積り料金が発生する
釣具店「メーカーから見積もり届きました。10,000円かかるそうですが、いかが致しましょうか」
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お客様「予算オーバーなので今回は止めておきます」
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釣具店&メーカー「かしこまりました、では見積料550円を頂戴致します」
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お客様「…」
グローブライド(ダイワ)&シマノはこのようなシステムになっている。
見積料という名の、分解・組み立て手数料と捉えてもらえれば納得できるでしょう。
筆者が釣具店勤務してた頃はダイワ・シマノ共に税込み550円の見積料となっていたが、記事作成した現在、グローブライドは1,100円(税込)となっているようだ。シマノは据え置きのようです。
550円ならまだしも1,100円はお財布へのダメージは小さくない。この点はしっかり覚えておいて頂きたい点です。
ちなみにですが、見積もりに納得し修理を進める場合には見積料は0円となり、修理・O.H費用のみの支払いでOK!
メーカーのアフターサービスは基本的に親切
ダイワやシマノ等の大手メーカーは優秀なもので、修理費用が高額になってしまいそうな場合はお客様からの指示が無くとも見積書を発行することがあります。
このケースが案外多く、部品の1点1点が高額なハイエンドクラスのリール、または電動リール等の修理・O.Hで良く見られる。
お客様の気持ちに寄り添った親切を感じますよね。
推測だが、「定価の〇〇%を超える修理費になる場合は見積り連絡をする」というような基準が各メーカーで設けられていると思います。
これは各メーカーの営業マンに聞いても教えてもらえなかったが、大きな会社の行なうことだしマニュアルくらいはさすがに有るはずです。
このケースの見積もりについては、高額すぎてキャンセルした際は見積料は発生しない。
※筆者の勤務期間内(2023年まで)の話なので今現在は不明です
O.H依頼では細かな指定も可能
・傷んでいる部品の交換も含めて予算〇万円以内
・パーツNo.〇〇と〇〇の交換のみで、他の部品交換は不要
・ドラグ内部の座金を含むワッシャー全交換
・部品交換は全て不要
などです。ある程度リールの構造・部品に対して知識を持つお客様の中にはこのような注文をする方が多かったですね。
受け付ける釣具店もメーカーも余計な手間がかからないし、納品までの時間も最短で済むのでメリットしかありません。
あとがき
そもそもの話になりますが、ダイワやシマノはO.Hのコース設定があります。基本的にはそのコースに応じた金額内で収まることが多いです。
シマノのO.Hで一番リッチなコースは「フルメンテナンスコース」。
手数料と交換部品代金を含めての上限が税込み16,500円に設定されている。
もちろん交換部品が少なければその分安く上がるし、逆の場合で高額になりそうであれば前述項目の「アフターサービスは基本的に親切」のような対応になります。
グローブライド(ダイワ)の場合、一番高額になりうる可能性を秘めているのが「おまかせコース」。
手数料に加えて交換した部品代金も上乗せとなる形となっているので、言わば青天井。
しかし筆者の知る限り、このおまかせコースでもなかなかの高額になりそうな場合はアフターサービスからFAXにて見積もり連絡が届いていました。
リンクを貼っておくので、今後リールのメンテナンスを考えている方は見ておくと良いと思います。
以上です。
初めてのオーバーホール依頼をする、という方の参考になれば幸いです。
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